
DISH//の「猫」は、失恋を歌った曲なのに、感情を大きく爆発させるところから始まりません。
最初に耳へ残るのは、北村匠海の少し掠れた歌声です。もう戻ってこない相手のことを考えながらも、どうにか普段通りでいようとしている。その声が進むにつれて、押さえていたものが少しずつ隠せなくなっていきます。
この曲を聴いていて苦しくなるのは、「会えなくて悲しい」と一直線に泣くのではなく、相手がいなくなったあとにも普通に明日が来てしまうところです。
街の景色も、家へ帰る時間も、それまでと大きく変わったわけではない。それなのに、その中から一人だけが抜け落ちている。そんな日常の中に残った不在を、あいみょんが書いた言葉と北村匠海の声がじわじわと浮かび上がらせます。
DISH//「猫」のポイント
- 2017年8月16日発売のシングル「僕たちがやりました」収録曲
- 作詞・作曲はあいみょん
- 北村匠海の少し掠れた歌声と、感情が徐々に溢れていく歌い方が聴きどころ
- 2020年の「THE FIRST TAKE」で披露され、改めて広く聴かれるようになった楽曲
- オリジナル版のほか「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」「猫 (in 2022)」も配信されています
目次
DISH//「猫」は、いなくなった人の気配が日常に残る歌
「猫」を久しぶりに聴くと、やはり北村匠海の声がこの曲に与えているものは大きいと感じます。
きれいに整ったバラードの歌声というより、ところどころにざらっとした質感が残っている。特に曲の前半では、感情を全部外へ出さず、少し飲み込むように歌っています。
だからこそ、曲が進んだときの声の変化が効いてきます。
最初は「もう仕方がない」と自分に言い聞かせていたはずなのに、歌えば歌うほど、本当は忘れられていないことが見えてくる。声を強くする場面も、ただ声量が増したというより、抑えていた気持ちがとうとう外へ漏れてしまったように聞こえます。
個人的に「猫」でいちばん好きなのは、この感情の崩れ方です。
最初から泣き叫ぶように歌っていたら、ここまで長く残る曲にはならなかったかもしれません。平気なふりをしようとして、でも無理だった。その途中の揺れまで北村匠海の声に残っているから、聴く側もいつの間にか曲の中へ引き込まれます。
失った相手を“猫”にする発想が切ない
そして、やはりこの曲を他の失恋バラードと少し違うものにしているのが「猫」という存在です。
いなくなった相手が、もし猫になって突然戻ってきてくれたら。
現実にはありえない話なのですが、その突飛な想像が不思議と大げさには聞こえません。むしろ、もう同じ形では会えないと分かっているからこそ、どんな姿でもいいからもう一度現れてほしい、という未練の深さが伝わってきます。
猫は気まぐれにどこかへ行って、また何事もなかったように戻ってきそうな生き物でもあります。
「ずっとそばにいてほしい」ではなく、「いつかふらっと帰ってきてくれたら」と願う。その少し諦めたような距離感が、この曲にはよく似合っています。
別れた瞬間より、そのあと一人になってからの時間を歌っている曲。私は「猫」を聴くたびに、そんな印象を強く感じます。
「猫」はあいみょん提供曲|2017年のシングル収録曲
| 曲名 | 猫 |
|---|---|
| アーティスト | DISH// |
| 作詞・作曲 | あいみょん |
| 初収録 | シングル「僕たちがやりました」 |
| CD発売日 | 2017年8月16日 |
| ボーカル | 北村匠海 |
「猫」は、DISH//が2017年8月16日に発売したシングル「僕たちがやりました」の収録曲として発表されました。
作詞・作曲を手掛けたのは、あいみょんです。
最初から大ヒット曲として発表された作品ではなく、シングルの収録曲として世に出た一曲。それが数年後、別の歌い方で再び多くの人へ届いていったという経緯も、「猫」という曲のおもしろいところです。
「THE FIRST TAKE」版では、北村匠海の声がさらに近く聞こえる
2020年3月20日、北村匠海はYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に出演し、「猫」を披露しました。
このときは、DISH//のメンバーが事前にレコーディングしたアコースティックアレンジに乗せて歌っています。その音源は同年4月29日に「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」として配信リリースされました。
オリジナル版にも切なさはありますが、「THE FIRST TAKE」版では楽器の音がすっきりした分、北村匠海の息遣いや声のかすれがさらに近く感じられます。
特に、前半の静かな歌い方から後半へ向かって感情が膨らんでいく流れがよく分かります。
再生回数などの数字が注目されることも多いバージョンですが、実際に聴いてみると、それ以上に大きいのは「この曲は北村匠海の声でこう聞こえるのか」と改めて気づかせたことではないでしょうか。
オリジナル版を知っている人にも、ぜひ続けて聴き比べてほしいバージョンです。
公式動画はこちらから確認できます。
DISH//(北村匠海)「猫」/THE FIRST TAKEをYouTubeで見る
DISH//「猫」はMP3でダウンロードできる?
DISH//の「猫」は、ダウンロード販売とサブスクの両方で配信されています。
検索するとオリジナルの「猫」だけでなく、「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」や「猫 (in 2022)」も表示されるため、購入するときはバージョンを確認しておくのがおすすめです。
| サービス | 利用方法 | 価格・特徴 |
|---|---|---|
| music.jp | ダウンロード購入 | 261円 |
| Amazon Music | ダウンロード購入 | 250円 |
| iTunes Store | ダウンロード購入 | 255円 |
| Amazon Music Unlimited | サブスク | 聴き放題対象 |
| Apple Music | サブスク | 聴き放題対象 |
※価格・配信状況は変更される場合があります。購入前に各配信サービスで最新情報をご確認ください。
music.jpならポイントを使って「猫」をダウンロードできる
「猫」を端末へ残して聴きたい場合は、music.jpなどで単曲購入できます。
music.jpでは1曲261円で配信されており、特別限定プランの30日間無料おためしでもらえる600円分の通常ポイントを音楽の購入にも利用できます。
サブスクとは違い、購入した曲はプレミアムコースを解約したあとも聴くことができます。
登録方法は「music.jpの無料登録手順」、解約方法は「music.jpのプレミアムコース解約手順」で詳しく紹介しています。
このページでは30日間の無料お試し期間がある「music.jp」の特別限定プランの無料登録手順について解説しています。スマホの画面を使って解説していますが、パソコンからも登録することができます。 30 ... 続きを見る このページでは総合エンタメサイト「music.jp」のプレミアムコース解約手順について解説します。スマホの画面を使って説明しますが、パソコンからも解約することができます。 このサイトから申し込める「m ... 続きを見る
music.jpの無料登録手順
music.jpのプレミアムコース解約手順
Amazon Music・iTunes Storeでも単曲購入できる
music.jp以外では、Amazon MusicやiTunes Storeでも「猫」をダウンロード購入できます。
1曲だけ買うのであれば価格差は大きくありません。普段利用しているストアや、すでに登録しているアカウントに合わせて選ぶのが分かりやすいでしょう。
Amazon Musicでは、2017年版「猫」の配信ページも確認できます。
「猫」はAmazon Music・Apple Musicのサブスクでも聴ける
曲を所有する必要がなく、普段からいろいろな音楽を聴くならサブスクのほうが使いやすいでしょう。
「猫」はAmazon Music UnlimitedやApple Musicでも配信されています。
なお、サブスクの「ダウンロード」はオフライン再生用の保存です。music.jpやiTunes Storeなどで行う単曲購入とは異なり、サブスクを解約すると基本的には再生できなくなります。
「猫」をCDで聴くなら「僕たちがやりました」に収録
オリジナルの「猫」は、2017年8月16日発売のDISH//のシングル「僕たちがやりました」に収録されています。
初回生産限定盤Aでは2曲目、初回生産限定盤B・Cと通常盤では3曲目に収録。初回生産限定盤Bには「猫 -instrumental-」も入っています。
配信だけでなく、2017年当時のシングルとして手元に残したい場合はCDを選ぶのもいいでしょう。
Sony Music公式で「僕たちがやりました」の収録内容を確認する
DISH//のほかの曲も聴くなら
「猫」で北村匠海の声が気になった人は、DISH//の別の曲へ進んでみると、同じ声でもかなり違う表情が見えてきます。
「僕らが強く。」では誰かと一緒に前へ進もうとする温度があり、「沈丁花」では家族や身近な人を思う感情を、よりまっすぐな形で聴かせています。
「猫」のように、言えない気持ちを抱えたまま歌う北村匠海とはまた違う声が聴けます。
「僕らが強く。」は、2020年8月12日にリリースされた“DISH//”(ディッシュ)の配信シングルです。 新曲「僕らが強く。」は、作詞作曲編曲をマカロニえんぴつのはっとり(Vo/Gt)が手掛けおり、 ... 続きを見る 「沈丁花」(じんちょうげ)は、2021年11月17日にリリースされる“DISH//”(ディッシュ)のシングル表題曲です。 新曲「沈丁花」は、2021年4月10日リリースの前作「No.1」から約7ヶ月ぶ ... 続きを見る
DISH//「僕らが強く。」のMP3フル配信ダウンロード情報まとめ!
DISH//「沈丁花」のMP3フル配信ダウンロード情報まとめ!
DISH//「猫」についてよくある質問
「猫」は誰が作った曲?
作詞・作曲はあいみょんです。DISH//へ提供され、2017年のシングル「僕たちがやりました」の収録曲として発表されました。
「猫」と「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」は違う?
はい。2017年に発表されたオリジナル版とは別に、2020年の「THE FIRST TAKE」で披露したアコースティックアレンジを音源化した「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」があります。
曲そのものは同じですが、後者は北村匠海の歌声や息遣いがより前に出た仕上がりになっています。
「猫」はMP3で購入できる?
music.jpやAmazon Musicなどでダウンロード購入できます。検索結果には複数バージョンが表示される場合があるため、オリジナル版、THE FIRST TAKE版、2022年版のどれを購入するか確認してから選びましょう。
「猫」はCDにも収録されている?
はい。2017年8月16日発売のシングル「僕たちがやりました」に収録されています。
まとめ|「猫」は、忘れようとするほど相手の不在が見えてくる曲
DISH//の「猫」は、派手な失恋バラードではありません。
大切な人がいなくなっても朝が来て、街はそのまま動いて、自分も家へ帰らなければならない。そうした普通の日常の中で、ふとした瞬間に相手がいないことを思い知らされる曲です。
そこへ北村匠海の少し掠れた声が重なることで、「忘れたい」と「戻ってきてほしい」がずっと同じ場所に残ります。
そして最後には、猫になってでもいいから、もう一度ふらっと現れてほしいと思ってしまう。
「THE FIRST TAKE」で有名になった曲という情報だけでは、この曲のいちばん痛いところはなかなか伝わりません。オリジナル版と「THE FIRST TAKE」版を続けて聴くと、北村匠海がどこで感情を抑え、どこで抑えきれなくなるのか、その違いまで見えてきます。
まだ「THE FIRST TAKE」版しか聴いたことがない人にも、一度2017年のオリジナル版まで戻って聴いてほしい一曲です。
※本ページにはプロモーションが含まれています。
出典:猫(amazon)