
赤い公園の「オレンジ / pray」は、2020年11月25日に発売された両A面シングルです。
どちらもFODオリジナルドラマ『時をかけるバンド』のために使われた曲で、「オレンジ」がオープニング、「pray」がエンディングを担当しています。
ただ、この2曲を続けて聴くと、同じドラマの主題歌というひと言ではまとめたくなくなります。
「オレンジ」は、気持ちが揺れていても前へ進もうとする曲。一方の「pray」は、少し離れた場所から大切な誰かの行く先を見送るような曲です。同じ石野理子の歌声なのに、声の見え方までかなり違って聞こえます。
| アーティスト | 赤い公園 |
|---|---|
| 作品名 | オレンジ / pray |
| 発売日 | 2020年11月25日 |
| 作詞・作曲 | 津野米咲 |
| 編曲 | 赤い公園 |
| タイアップ | 「オレンジ」:ドラマ『時をかけるバンド』OP 「pray」:ドラマ『時をかけるバンド』ED |
目次
赤い公園「オレンジ / pray」を聴いた感想
個人的にこのシングルで面白いと思うのは、津野米咲が書いた2曲を石野理子が歌っているという共通点がありながら、曲が向いている方向はかなり違うところです。
「オレンジ」は感情を抱えたまま前へ進もうとし、「pray」は旅立っていく誰かをそっと送り出す。その違いが、メロディにも石野理子の歌い方にも出ています。
「オレンジ」は明るく走りながら、どこか別れの色が残る
「オレンジ」は、バンドの音が前へ前へと進んでいく曲です。
石野理子の歌声も、その勢いに乗って真っすぐ伸びていきます。ただ、聴き終わったときに残るのは、単純な爽快感だけではありません。
タイトルにある「オレンジ」は、夕暮れのようでもあり、何かが終わってしまう瞬間の色にも感じられます。
歌詞にも、過ごしてきた時間や別れを受け入れようとしながら、完全には割り切れない気持ちが流れています。そのため、バンドサウンドは軽快なのに、歌だけを追っていくと意外なくらい切ない。
私が特に好きなのは、この明るさと寂しさが最後までどちらか一方に決まらないところです。
前を向こうとしている。でも、本当はまだ振り返りたい。その感情を、津野米咲のメロディと石野理子の少し揺れる声がきれいに残しています。
「pray」は前へ押すのではなく、遠くから見送る
「pray」に入ると、空気がすっと変わります。
「オレンジ」のように勢いで連れていくのではなく、音数を少し抑えながら、石野理子の声を近くに感じさせる曲です。
タイトルの“pray=祈る”という言葉通り、中心にあるのは、自分の願いを押しつけることではなく、大切な人の旅が良いものになるよう願う気持ち。
だからこそ、石野理子も強く歌い上げるというより、一つひとつの言葉を手渡していくように歌っています。
別れを悲しむ曲にも聴こえますが、悲しさだけではありません。相手を引き止めず、その先にある時間まで思っている。その距離の取り方がとてもやさしいです。
「オレンジ」が夕暮れの中を走っていく曲だとすれば、「pray」はその背中が遠くなったあとも、しばらく見送っているような曲。2曲を続けて聴くと、その違いがよりはっきりします。
石野理子の歌声が、2曲の距離を変えている
同じボーカリストが歌っているのに、「オレンジ」と「pray」では声との距離まで違って聞こえるのも、このシングルの聴きどころです。
「オレンジ」ではバンドと一緒に前へ出ていく石野理子の声が、「pray」では少し力を抜き、言葉の余韻を残す方向へ変わっています。
津野米咲のメロディも、その声の変化をかなり自然に引き出しています。
勢いのある曲と静かな曲を並べただけではなく、同じ相手や同じ時間を、違う場所から眺めているように感じられる。この2曲を両A面として聴く意味は、そこにあると思います。
『時をかけるバンド』では「入口」と「出口」を担当
「オレンジ」はFODオリジナルドラマ『時をかけるバンド』のオープニング曲、「pray」は同作のエンディング曲として使用されました。
ドラマはバンドを題材にした作品ですが、単純に「バンドものだから赤い公園」という組み合わせではありません。
物語の始まりに流れる「オレンジ」には、これから何かが動き出しそうな勢いがあります。それに対して、物語を見終わったあとに流れる「pray」は、その回で揺れた感情を静かに受け止めるように響きます。
同じ作品の入口と出口なのに、残していく温度はかなり違う。その対比まで含めて聴くと、2曲がセットになっている面白さがよく分かります。
「オレンジ」「pray」の公式ミュージックビデオ
「オレンジ」「pray」は、赤い公園の公式YouTubeチャンネルでミュージックビデオが公開されています。
「オレンジ」Music Video
「pray」Music Video
「オレンジ / pray」のMP3フル配信・ダウンロード情報
「オレンジ」「pray」は、音楽配信サービスでダウンロード・ストリーミング配信されています。
| サービス | 利用方法 | 1曲の価格目安 |
|---|---|---|
| music.jp | ダウンロード購入 | 261円 |
| Amazon Music | ダウンロード/ストリーミング | 250円 |
| iTunes Store | ダウンロード購入 | 255円 |
※配信状況や販売価格は変更される場合があります。購入前に各サービスで最新情報をご確認ください。
music.jpで「オレンジ」「pray」をダウンロード
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「オレンジ / pray」はサブスクでも聴ける?
「オレンジ」「pray」は、Amazon Music UnlimitedやApple Musicなどの定額制音楽配信サービスでも聴くことができます。
2曲を聴き比べたいなら、単曲だけでなく「オレンジ / pray」を頭から通して再生してみるのがおすすめです。
Amazon Music Unlimited
Amazon Musicでは「オレンジ / pray」が配信されており、「オレンジ」「pray」のほか、「衛星」や各インストゥルメンタルも収録されています。
Apple Music
Apple Musicでも『オレンジ / pray - EP』が配信されています。
CD「オレンジ / pray」の収録曲
CDシングル『オレンジ / pray』は2020年11月25日に発売されました。
- オレンジ
- pray
- 衛星
- オレンジ (Instrumental)
- pray (Instrumental)
- 衛星 (Instrumental)
3曲目の「衛星」も津野米咲が作詞・作曲を担当しており、『時をかけるバンド』で使用された楽曲です。
まとめ|「オレンジ」と「pray」は2曲続けて聴いてほしい
赤い公園の「オレンジ」と「pray」は、どちらも『時をかけるバンド』の主題歌ですが、聴き終えたあとの感情はかなり違います。
「オレンジ」は、迷いや寂しさを抱えながらも前へ進もうとする曲。「pray」は、その先へ行く誰かを少し離れた場所から見送るような曲です。
石野理子の歌声も、「オレンジ」ではバンドと一緒に走り、「pray」では言葉の余韻をそっと残していきます。
そして、その両方を一本の線につないでいるのが津野米咲のメロディです。
どちらか1曲だけでも成立していますが、「オレンジ」を聴いたあとに「pray」まで続けると、この両A面シングルが持っている景色がぐっと広がります。
まだ片方しか聴いたことがないなら、ぜひ2曲続けて聴いてみてください。「入口」と「出口」で、同じ景色の色が少し変わって見えてきます。
※本記事には広告リンクを含みます。
出典:オレンジ / pray(amazon)