
Ado「初夏」は、2024年10月14日に先行配信された楽曲です。10月24日には、Ado初のCDシングル『桜日和とタイムマシン with 初音ミク/初夏』にも収録されました。
「初夏」というタイトルだけを見ると、陽射しが少しずつ強くなっていく季節のような、爽やかな曲を想像するかもしれません。ところが実際に聴いてみると、そんな気持ちのいい明るさにはなかなか着地しません。
むしろ残るのは、うまく生きられない自分への苛立ちや、誰かに救われたいのに簡単には救われない孤独です。静かに言葉を置いていたAdoの声が、曲が進むにつれて少しずつ抑えを失っていく。その変化を追っているうちに、こちらまで感情の逃げ場をなくしていくような感覚があります。
Adoというと、一気に声を爆発させる楽曲や、声色を激しく切り替える歌唱を思い浮かべる人も多いでしょう。ただ「初夏」で強く残るのは、単純な“圧倒的な歌唱力”ではありません。声を張る瞬間よりも、その直前まで抱え込んでいたものが透けて見えるところに、この曲の生々しさがあります。
個人的に特に好きなのは、タイトルから想像する季節感と、聴き終えたあとの気分がきれいに一致しないところです。窓の外は明るいのに、自分だけがそこへ入っていけない。そんな取り残された感じまで「初夏」という言葉の中に入っているように聞こえます。
| 楽曲 | 初夏 |
|---|---|
| アーティスト | Ado |
| 配信日 | 2024年10月14日 |
| 作詞・作曲 | Ado |
| 編曲 | 三井律郎 |
| CD発売日 | 2024年10月24日 |
| 収録CD | 『桜日和とタイムマシン with 初音ミク/初夏』 |
目次
Ado「初夏」を聴いた感想|明るい季節の中に置き去りにされたような歌
「初夏」という爽やかなタイトルなのに、気持ちは晴れていかない
この曲を聴いてまず引っかかるのは、やはりタイトルとの距離です。
「初夏」と聞けば、冬や春を抜けて、街の色まで少し明るくなっていく時期を思い浮かべます。しかし、この曲の中にある感情は、それとは反対方向へ向かっているように感じます。
周囲では季節が先へ進んでいるのに、自分の中だけ時間が止まっている。何かを変えたい気持ちはあるのに、同じところをぐるぐる回ってしまう。そんな焦りが、曲の底からずっと消えません。
だからこそ「初夏」という言葉が、ただの季節ではなくなっています。明るい景色があるから、自分の孤独が余計にはっきり見えてしまう。その対比が、この曲を一度聴いただけでは片づけられないものにしています。
静かな声から、感情を隠しきれなくなるまでの変化
Adoの歌声も、最初から全力で押してくるわけではありません。
低い位置から言葉を確かめるように歌うところには、少し投げやりな感じさえあります。感情を外へぶつけるというより、まず自分自身に向かって言葉を吐いているようです。
ただ、その状態がいつまでも続くわけではありません。曲が進むにつれて声に力が入り、抑えていた苛立ちや悔しさが少しずつ表面へ出てきます。
大きな声になった瞬間だけが見せ場なのではなく、「もう隠せない」というところまで感情が積み上がっていく過程がいいんです。Adoの激しい歌唱を知っているほど、この静かな部分との落差が効いてきます。
17歳の自分と、そこから時間を重ねた自分が同じ曲の中にいる
「初夏」は、Adoが17歳の頃にはすでに存在していた楽曲です。当時の歌詞やメロディーを残しながら、大人になってから書き直した部分もあるとAdo自身が明かしています。
この背景を知ると、曲の中にある感情が妙に整理されていない理由にも納得できます。
昔の自分を振り返って、「あの頃はこうだった」ときれいに総括する歌ではありません。若い頃の焦りや自分への嫌悪を、今の自分が外側から優しく慰めるわけでもない。
17歳の自分と、その後を生きた自分が、まだ同じ問題について言い合っているように聞こえるんです。
過去を乗り越えた人の歌ではなく、時間が経っても完全には片づかなかった感情をそのまま持ってきた歌。その危うさが「初夏」には残っています。
バンドサウンドも爽快というより、感情を逃がさない
編曲を手がけたのは三井律郎です。ギターを中心としたバンドの音はしっかり鳴っていますが、ただ爽快に駆け抜けるロックという感じではありません。
ドラムやベースが前へ進ませようとする一方で、ギターのざらついた感触が簡単には気持ちを晴らしてくれない。その上でAdoの声がどんどん切実になっていきます。
音が大きくなればなるほど解放されるというより、むしろ逃げ場がなくなっていくように聞こえるのがおもしろいところです。
個人的には、このバンド感があるからこそ「初夏」の感情は重くなりすぎず、それでもきれいには晴れない絶妙な場所に残っているように思います。
「初夏」のミュージックビデオ
ミュージックビデオでは、Ado自身が求めた“情けない自分の姿”というイメージをもとに、少女が憧れていた大人と、実際に大人になった自分との距離が描かれています。
曲だけでも十分に苦さは伝わってきますが、映像と一緒に見ると「初夏」という明るい季節の外側に、自分だけが取り残されているような感覚がさらに強くなります。
Ado「初夏」公式リリース情報|UNIVERSAL MUSIC JAPAN
Ado「初夏」のMP3・ダウンロード配信情報
「初夏」は、music.jp、Amazon、iTunes Storeなどでダウンロード購入できます。
| 配信サービス | 単曲価格の目安 | 購入 |
|---|---|---|
| music.jp | 261円 | music.jpで確認する |
| Amazon | 250円 | Amazonで「初夏」を購入する |
| iTunes Store | 255円 | iTunes Storeで確認する |
※価格や配信状況は変更される場合があります。購入時に各サービスの最新情報をご確認ください。
music.jpでAdo「初夏」をダウンロードする
music.jpでも「初夏」のMP3フル音源が配信されています。
music.jpの特別限定プランには30日間の無料お試し期間があり、登録時には音楽などに使える600円分の通常ポイントが付与されます。261円のシングル曲であれば、ポイント内で2曲分を購入できます。
登録方法を先に確認したい場合は、以下の記事で手順をまとめています。
無料期間だけ利用する場合は、期間内にプレミアムコースの解約手続きが必要です。解約方法についてはこちらで確認できます。
このページでは30日間の無料お試し期間がある「music.jp」の特別限定プランの無料登録手順について解説しています。スマホの画面を使って解説していますが、パソコンからも登録することができます。 30 ... 続きを見る このページでは総合エンタメサイト「music.jp」のプレミアムコース解約手順について解説します。スマホの画面を使って説明しますが、パソコンからも解約することができます。 このサイトから申し込める「m ... 続きを見る
music.jpの無料登録手順
music.jpのプレミアムコース解約手順
Ado「初夏」はサブスクでも聴ける?
「初夏」は、Amazon Music UnlimitedやApple Musicなどの定額制音楽配信サービスでもストリーミング再生できます。
1曲だけ手元に残したい場合はダウンロード購入、Adoのほかの曲もまとめて聴きたい場合はサブスクというように、聴き方に合わせて選ぶのがわかりやすいでしょう。
Amazon Music Unlimited
Amazon Music Unlimitedでは、「初夏」を含むAdoの楽曲をストリーミングで楽しめます。
Apple Music
Apple Musicでも「初夏」が配信されています。
「初夏」収録CD『桜日和とタイムマシン with 初音ミク/初夏』
「初夏」は2024年10月14日に先行配信され、その後10月24日に発売されたAdo初のCDシングル『桜日和とタイムマシン with 初音ミク/初夏』に収録されています。
両A面シングルで、「桜日和とタイムマシン with 初音ミク」と「初夏」、それぞれのInstrumentalを収録。形態によって表題曲の順番が異なります。
収録曲
- 初夏
- 桜日和とタイムマシン with 初音ミク
- 初夏(Instrumental)
- 桜日和とタイムマシン with 初音ミク(Instrumental)
※『初夏/桜日和とタイムマシン with 初音ミク』の場合の曲順です。
| 形態 | Amazon |
|---|---|
| 桜日和とタイムマシン with 初音ミク/初夏 初回限定盤 | Amazonで確認する |
| 初夏/桜日和とタイムマシン with 初音ミク 初回限定盤 | Amazonで確認する |
| 桜日和とタイムマシン with 初音ミク/初夏 通常盤 | Amazonで確認する |
| 初夏/桜日和とタイムマシン with 初音ミク 通常盤 | Amazonで確認する |
Ado「初夏」のよくある質問
「初夏」はいつ配信された?
Ado「初夏」は2024年10月14日に先行配信されました。CD『桜日和とタイムマシン with 初音ミク/初夏』は同年10月24日に発売されています。
「初夏」はAdo本人が作った曲?
はい。「初夏」はAdo自身が作詞・作曲しています。Adoが作詞・作曲した楽曲として初めてリリースされた作品です。
「初夏」は何歳の頃に作られた曲?
Adoによると、「初夏」は17歳の頃にはすでに存在していた楽曲です。当時の歌詞やメロディーを残している部分と、大人になってから書き直した部分の両方があります。
まとめ|Ado「初夏」は、明るい季節の中で晴れきれない感情を歌った曲
Ado「初夏」は、タイトルから受ける爽やかな印象と、実際に聴いたときに残る感情が大きく違う曲です。
季節は明るい方向へ進んでいるのに、自分だけはそこについていけない。誰かに救ってほしい気持ちと、そんな自分への苛立ちが同時に残り続けます。
そして、その感情を最初から大声でぶつけるのではなく、静かな声から少しずつむき出しにしていくAdoの歌い方が、この曲をさらに苦いものにしています。
17歳の頃に生まれた感情と、大人になったAdoの視点が同じ曲の中に残っているからでしょうか。完成された答えを聴かせるというより、まだ自分の中で片づいていないものを、そのまま差し出されたような感覚があります。
「初夏」というきれいな二文字だけを見て通り過ぎるには、かなり厄介な曲です。でも、その晴れきらなさこそが何度も聴きたくなる理由でもあります。Adoの激しい曲をよく知っている人にこそ、一度じっくり聴いてほしい一曲です。
※本ページにはプロモーションが含まれています。
出典:初夏(amazon)